英文の間違いに気づく力の育て方:小学生の見直しのコツ
公開日 2026年10月19日
「two cats」には s がつくことも、文の最初は大文字にすることも、お子さまはちゃんと知っています。それなのに「この文には間違いが1つあります。見つけて直しましょう」という問題になると、一度読んで「どこも間違ってないよ」と言ってしまう。
これはとてもよくあることです。ルールを知っていることと、ルールが破られていることに気づけることは、別の力だからです。そして後者は、意識して練習しないと身につきません。うれしいことに、1日数分の練習で十分ですし、英語を始めたばかりの子どもでも使える簡単な方法があります。
「よく読んでごらん」が効かない理由
文を読むとき、脳は意味をつかむために働いています。予想どおりの内容を自動的に補ってしまうのです。「There is two cats in the classroom.」は意味がはっきりわかるので、目は is の上を素通りしてしまいます。間違い探しは、その反対を求めます。いったん意味は置いておいて、一語一語の形が正しいかどうかを見るのです。
「よく読んでごらん」と言っても、どう読めばいいのかは伝わりません。子どもは同じ速さで、同じように意味を追ってもう一度読み、同じ間違いをまた見逃します。
本当に役立つのは、短くて決まった見直しの手順です。それぞれの文で何をすればいいかがわかれば、文をただ眺めることはなくなります。
今週やってみましょう:次にお子さまが「間違いはない」と言ったら、すぐに答えを教えずに「最初にどの単語を確かめた?」と聞いてみてください。手順があるかどうかがわかります。
見直しの4ステップ
この4つを順番に教えます。小さなカードに書いてプリントの横に置き、習慣になるまで使いましょう。
ステップ1:まず意味をつかむ
最初は普通に読みます。意味は通じるか、誰が何をしているか、いつのことか。この1回目は無駄ではありません。1人のことか何人ものことか、昨日のことか毎日のことか——多くの文法の間違いは、まさにこの2点で決まるからです。
ステップ2:ゆっくり、指でなぞりながら読む
もう一度、今度は指(または鉛筆)で一語ずつ指しながら、声に出して読みます。指でなぞると、目が一つひとつの単語で止まり、見慣れた単語を読み飛ばさなくなります。英語を始めたばかりの子どもなら、このステップだけで大文字やピリオドの間違いの多くが見つかります。
ステップ3:「最初」と「最後」を確かめる
最初の単語(大文字になっている?)、最後の単語(ピリオドやクエスチョンマークがある?)、そして人の名前・曜日・月(大文字になっている?)を見ます。いちばん確かめやすく、最初からよく出てくる間違いです。
ステップ4:3つの「一致」を確かめる
最後に、単語どうしが合っているかを確かめます。
- 数:1つ? それとも複数? two cat → two cats、There is two cats → There are two cats
- 人:誰がしている? he go → he goes、they plays → they play
- 時:いつのこと? Yesterday I play → Yesterday I played
小学生向けの間違い探しに仕込まれた間違いの多くは、この3つの一致のどれかが崩れたものです。「いくつ? 誰? いつ?」と問う習慣がつけば、読み直すだけよりずっと多くの間違いに気づけます。
今週やってみましょう:数日間はステップ3だけを練習します。最初の単語、最後の単語、名前。すぐに終わり、自信がつき、本当に間違いが見つかります。
声に出す:耳は目が見逃したものに気づく
家庭で英語を話す子どもは、理由を説明する前に「She don’t like it……なんか変」と、耳で間違いに気づくことがよくあります。日本語を母語とする子どもにはまだその感覚がないことも多いのですが、声に出して読むだけで速度が落ち、一語も飛ばさなくなります。
保護者の方が英語に自信がなくても、文が正しく聞こえるかを判断する必要はありません。お子さまにゆっくり声に出して読んでもらい、一語ごとに止まってもらう。それだけで読み方が変わります。
直したら、理由を言う
間違いを見つけるのは半分です。テストの間違い探しでは、たいてい正しい形を書くことも求められます。正しい単語を書けることが、ルールを理解している証拠になります。
一つ直すごとに、理由を一言で言ってもらいましょう。
- 「two cat を two cats にする。2匹だから。」
- 「monday を Monday にする。曜日は大文字だから。」
- 「I goed を I went にする。go は不規則動詞だから。」
理由が言える子は、次も同じ種類の間違いに気づけます。当てずっぽうの子はそうはいきません。文法用語は必要ありません。「2匹だから」は「複数形」と同じくらい立派な理由ですし、日本語で言えば十分です。
よく出る間違いの文法をもっと知りたい場合は、GrammarEasy の保護者向けガイド時制ミスを減らす基本ルールやin / on / at の使い分けが参考になります。
今週やってみましょう:一つ直すたびに「どうして?」と一度だけ聞きます。理由が正しければ、どんな言い方でもかまいません。
短く始めて、少しずつ増やす
間違い探しは、自然な読み方を抑える作業なので疲れます。1回の練習は短くしましょう。
- 英語を始めたばかりの時期(多くは小3〜小4):短い文を3〜5つ、各文に間違い1つ、5分ほど。
- 小5:5〜6文、間違いが2つある文も入れる。
- 小6:5〜8文の短い文章を1つ、一部の文に間違いが1つ。
1回10分を週に3〜4回のほうが、テスト前にまとめて長時間やるよりずっと効果があります。そして、うまくいっているうちに終わりにしましょう。
学年ごとにどんな間違いが出てくるかは英語の間違い探し:段階別に出てくるミスの種類を、今夜すぐ練習したい場合は英文の間違い探し 20問(答え・解説つき)をご覧ください。
ゲームにしてしまう
間違い探しがゲームのように感じられると、子どもはずっと意欲的になります。いくつかのアイデアです。
- 役割交代:あなたが間違いを1つ入れた文を書き、お子さまが先生役になって直します。最初はわかりやすい間違いにしましょう。
- 点数をつける:見つけたら1点、直せたらもう1点、早くできたらボーナス。
- 間違えたときに赤は使わない:外れた答えは「探している」証拠です。ほめるのは見つけたときです。
最後の点は、ProofreadEasy を作るときに大切にした考え方です。間違いを見つけると赤ペンの丸がつきますが、間違えてタップした単語はグレーになるだけで、赤にはなりません。減る星も1つだけです。
小5・小6になって自分で英文を書くようになったら、見直しの手順も少し変わります。小5・小6の英語:書いた文を見直す5つのチェックもあわせてどうぞ。
よくある質問
何年生から間違い探しを始められますか?
簡単な英文を自分で読めるようになれば始められます。多くの場合は小3〜小4ごろです。最初は大文字、ピリオド、a / an から、1文に間違い1つで始め、慣れてきたら文法の間違いを加えます。
間違いの場所をすぐに教えたほうがいいですか?
すぐには教えないでください。まず「最後の単語を見てみて」「猫は何匹?」のようなヒントを出します。それでも見つからなければ場所を示し、そのあと似た文を出して、同じ種類の間違いを自分で見つけてもらいましょう。
親が英語に自信がなくても手伝えますか?
はい。専門家でなくても、ゆっくり読む・指でなぞる・最初と最後を見る・声に出す、という4ステップは一緒にできます。「どうして?」の部分は、解答や解説つきのアプリに任せて、お子さまに説明してもらいましょう。
間違い探しと、子どもの英作文のチェックは何が違いますか?
間違い探しの問題では、間違いは意図的に入れてあり、数も決まっていることが多く、それぞれに正しい答えが1つあります。英作文のチェックには決まった範囲がありません。ただ手順は同じなので、間違い探しの練習は自分の英文を見直す力にもつながります。
1回に何問くらい練習すればいいですか?
5〜10分で十分です。英語を始めたばかりなら3〜5文、小5なら5〜6文、小6なら短い文章を1つ。短く回数を重ねるほうが、長時間の練習より効果的です。
ProofreadEasy は、この見直しの練習をゲームにしたアプリです。お子さまが間違いをタップし、3つの選択肢から直して星を集め、保護者の方は一つひとつの間違いの解説を日本語で読めます。App Store で近日公開——遊び方を見る。